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闇に蠢くツチノコ
第2章 幹事がいない同窓会
通夜は終わり、僕らは駅までの道のりを歩いている。先頭を切るケイタの背中は妙な哀愁を漂わせていた。
「でさ、ケイタ。ツチノコって本当に見たのか?」
僕は思い出した疑問を背中に投げ掛ける。
「はぁ?そのネタ飽きた。ってか、、マジ封印な。もういちいちめんどくせぇよ。しかし、、食い過ぎたわ」
ケイタはこの瞬間すら振り返らない。
「実はな、さっき思い出したんだよ。一年位前かな?関ちゃんが言ってたんだ。ツチノコはいるって、、ケイタは嘘なんかついてない、ってね」
何故だろう?僕は意固地になっていた。
「えっ?」
シュンとカツ、二人の足取りが止まると、ケイタもようやく振り返り、ウサギのような真っ赤な目で睨むも僕は構わず続けた。
「駅前で関ちゃんと偶然会って飲みに行ったんだ。パチンコで勝ったから奢るって、、その時何の話の流れかは忘れたけどツチノコはいるよって、何故なら見たからって、ただそれ以上は、こっちも完全に酔い潰れてさ、確かに関ちゃんも酔い潰れてはいたけど、、で、実際はどうなの?」
「チッ!だからいるわけねぇだろう!」
ケイタは煙草の煙を思い切り夜風に流している。
「いるんだな?」
と、シュン。
「だからよ、、」
「いや、いるな。お前は嘘をつく前は必ず舌打ちするからな。いるならちゃんと話せよ。お前のせいでどんな目に遭った事か、、俺には真相を聞く権利がある。ケイタ!話せ!」
カツが言うのも無理はない。あれは半年ほど前、やはりツチノコネタが原因でケイタとカツは居酒屋で大乱闘を興じた。これには馴染みの店主も大激怒し警察沙汰にするとまで言った。
ただ、この時カツは直ぐに反省し店主にはもちろん僕ら全員に土下座して謝罪した。そしてかなり高額な金額を一人で弁償している。

「、、いるんじゃねぇか?というより俺は見てない。実際見たのは関ちゃんだけだ」
「はぁ?」
カツは呆れた声を挙げる。
「関ちゃんがツチノコ見たって俺に話してさ。後は知っての通りさ。俺が手柄を横取りして結構な騒ぎになった。そもそも俺はツチノコなんて存在すら知らなかったんだよ。まさかあんなに有名で珍しい生き物なんてな。あの時はさすがに参ったよ」
短い髪を掻きむしるケイタ
「関ちゃんが見たのか?じゃあ、マジなんか?」
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