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<インランランドで淫乱体験>「私んちは淫乱家族」―続編の2
第13章 タトゥーのシール

熟年夫婦の隣で、いかにも陰鬱そうな表情の男性が、顔をうつむけて呟きます。

「オレは天涯孤独の運命だから……モテたことなどないから、彼女なんてできたこともない。新宿裏通りの占い師に手相を見てもらったら、生涯絶望と宣告されて千円取られた。そんな刺青なんかやっても、見せる相手なんかいやしない……」

地獄耳の店員さんは、そんなお客の嘆きを聞き洩らしません。

そのようなお客の対処法さえも、インランランドのマニュアルには記述されているのでしょうか? 店員さんはきっちり対応を心得ているのです。

「お客さまには刺青よりも、こちらの等身大の絵布をお勧めしますわ」

店員さんは壁に掛けられたタペストリーの1枚を指差します。

「ご覧くださいな、こちらの絵布は中学女生徒の裸体でございますよ。オッパイはプリプリですが陰毛はチラチラで……いかがですか? こんな可愛い女の子を抱いてみたい、ヤッてみたいと思いませんか?」

「お、思います。だ、抱いてみたい……、ヤッてみたい……」


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