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<インランランドで淫乱体験>「私んちは淫乱家族」―続編の2
第21章 ミノカサゴ姫

白髪のカブトガニはうなずいて、船長を金閣寺の入口へと誘導する。

荘厳な輝きを放つ仏閣が、海の中で色褪せることなく、フジツボに付着されて汚されることもなく、金色に映えてたたずんでいる。

石の段を上がってカブトガニが金箔の大扉を開くと、さらに銀箔の内扉がある。

「その扉を開いて入るがよい。生き残れるかどうか……お前の運命次第だ」

カブトガニが尾剣を一閃すると、白液がムチとなって二人の子分に巻きついた。
どうやら子分は人質として捕らえられ、二人の命は船長の勝敗に委ねられてしまったようだ。


船長は意を決して、銀箔の内扉をギギギッと開く。

薄暗がりの密室に目を凝らすと、金箔の壁面に斧や短剣や槍などの武具が無造作に掛けられている。

部屋は20畳ほどの広さだ。
船長が入ると内扉がバタンと閉じられた。

すると、部屋の隅に置かれていた真珠飾りの行李(こうり)の蓋が開いて、棺桶から顔を出すように女の顔がスッと覗いた。

とっさに身構える船長を見つめて、女はスーッと行李から立ち上がる。


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