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<インランランドで淫乱体験>「私んちは淫乱家族」―続編の2
第4章 混浴千人風呂

私はねえ、痴漢とかアバンチュールとかどうでもいいんだけど……、
浴場の扉を開いて一歩を踏み入れた時に、妙な違和感を覚えたのですよ。
「ねえ、おじいちゃん、このお風呂場って、なんだか変な雰囲気だなあ……」
風呂場というよりも、異国のお寺の伽藍みたいな、神秘的で荘厳だけど、妙なけばけばしさに違和感を覚えたのです。
おじいちゃんも同じ思いだったのでしょうか、ぐるりと周囲を見渡しています。
その時、風呂場の入口が開いて風が吹き抜け、湯気が一瞬サラリとはけました。
おじいちゃんが感嘆の声を上げました。
浴場の壁面いっぱいに、極彩色の絵画が描かれていたのです。
「おおお、なんと見事な春画ではないか。あっちも、こっちも、凄まじいほどの迫力だ。法隆寺の壁画も歌麿の春画も顔負けの鮮やかさだぞ」
お父さんは天井を見上げて相槌です。
「おお、なんと。天井も凄いぞ。見事に卑猥な四十八手の曼荼羅ではないか。こんな絵を見れば、射精だって、痴漢だってしたくなるだろうよ」

