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雪エルフのメイドはホムンクルス執事と
第3章 死霊術の真昼
2
(どうしよう、どうしよう、私?!)

 このまま二人で素直に家に向かうのが最善とは限らないだろう。あえて無理に帰らずに避難した方が賢いかもしれないとさえ思う。
 けれども、それだと母が心配だった。今は父が交代制の警戒任務に出ていて、二人の子供を学校に送ったあとでは一人で家事や機織りなどしている。母の性格からしても、すぐに避難するより自分たちを待っていることだろう。
 しばし悩んだ末、キアラは近くで平屋根のベランダにいた人や、往来でゾンビを殴り倒していた若者に目をつける。

「あんた、ここであの人たちと一緒に、ちょっとだけ待ってられる? ほら、肩貸してあげるから屋根に上らせて貰って!」

「えっ! お姉ちゃんは?」

「私は家に戻って様子を見てくる。あの地下室の執事さんと母さんを連れて、すぐに戻ってくるから! もし遅くなったら、あの人たちと一緒に先に避難しなさい」

 口に出して喋って、どうして自分が、自分だけ家に帰ろうと思ったり、変にどこかで期待や安心していたのかわかった。無意識にあの「ホムンクルスの執事」のことを考えていたのである。
 ひょっとしたら、とっくに母が「彼」を起こして、守って貰っているかもしれない。そんなことに思い至るだけで希望が湧いてくる。


3
 キアラのにわかに抱いた希望は、わずか数十メートルで脆くも打ち砕かれた。
 路上で母が、ゴブリンたちから輪姦されていた。

(母さん?! それにゴブリンまで!)

 想像に難くはない。昨日に「そろそろ食料品の買い足しにいかないと」などと話していたから、市場に買い物にきたところを襲われたのだろう。
 ゴブリンは最下級の魔族と魔物の中間みたいなbグロテスクな小鬼だが、まだゾンビに食い散らされるよりはましというものなのか。スノーエルフの母は二人の子供がいても若々しく、まだまだ十分に欲情をかきたてる。ゴブリンたちも同じであるらしく、自分らの獲物の玩具を嬲りながら、ゾンビたち寄せ付けようとしない。若母の白い肌と美しい肉に群がりうごめく毒々しい緑色がグロテスクだった。
 こんなゴブリンが出てくるところを見ると、やはり魔族たちが裏で糸を引いているのか。装備品や感じる強さからすれば、軍事用に飼育されていたものなのは見てわかる。低級な魔物であっても十匹近くはいるものだから、キアラの細腕で助けることは難しい。
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