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第2章 保険外交員　水瀬祐希

待ち合わせ時間の3分前になって
前方から小顔でスタイルがいい女性が颯爽と歩いてくるのに気づいた。
明らかに平凡な人間とは一線を画していた。
水瀬祐希で間違いなかった。

車の色や車種を伝えていたので迷わずに見つけられたようだ。

車内の木原を確認すると、微笑みながら軽く会釈する。

水瀬祐希は普段のスーツスタイルほどではないが、タイトなパンツに上着はジャケット、インナーにブラウスとかっちりした格好でやってきた。
なんだかバカンスというよりは仕事みたいだなと木原は思った。
あくまでもビジネスが主だという彼女なりの立場の表れなのかもしれない。

水瀬祐希は助手席のドアを開けるとにっこりと微笑みながら木原に再度会釈をする。

祐希「おはようございます」

そう言って彼女は助手席に乗り込み、シートベルトを締めた。
乗り込んできた瞬間ふわっと甘い香水の香りが車内に広がった。

祐希「本日はよろしくお願いします」

プライベートでも相変わらず落ち着いた品性のある口調にさっきまで硬くなっていた股間はすっかり縮んでしまっていた。

折角だし、日が暮れるまではこの美人とのデートを楽しむ事に集中しようと木原は思った。