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第2章 保険外交員　水瀬祐希

次の定期訪問の時に水瀬祐希は見積書と契約書を木原の元に手渡しにきた。

契約は硬いと踏んでいるのか、自信に満ち溢れていた。
説明の言葉もいつも通り滑らかだ。

木原「判子を押して今度渡せばいいんですね？」

木原のその台詞を聞いて確信に変わったのか、ありがとうございます。と彼女は笑顔で会釈する。

一通りやり取りを終えると
「ご検討よろしくお願いいたします」と一礼し彼女は去っていく。

木原の頭の中で練りに練った黒い考えが渦巻いていることを彼女は知る由もなかった。