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私と"影"
第2章 夢の中の声
「私から触れた時は何も感じなかったのに、どうしてあなたからだと感じる事ができるの?」
さっき影に手を伸ばした時、感触も温もりも何も感じなかった
影は私から離れると目の前でゆらゆら揺れた
「別にいいんじゃないかな。このままでも僕は君に触れる事ができるし」
「‥‥私はできない」
「僕に触れたいの?」
「‥‥‥‥‥っ‥」
私は黙って俯いた
途端に頬や耳元が紅く染まった
「なんで紅くなってるの?」
どこか嬉しそうに影は激しく揺れた
「今の僕にできるのはこれくらいかな」
突然そう言うと影は形をぼんやりと人へと変えた
それでも見た目は影のままだった
「‥‥形だけなの?」
「君は不満?」
「そういうわけじゃ‥‥」
「‥‥まだ足りないんだよ」
「足りないって、何が?」
さっき影に手を伸ばした時、感触も温もりも何も感じなかった
影は私から離れると目の前でゆらゆら揺れた
「別にいいんじゃないかな。このままでも僕は君に触れる事ができるし」
「‥‥私はできない」
「僕に触れたいの?」
「‥‥‥‥‥っ‥」
私は黙って俯いた
途端に頬や耳元が紅く染まった
「なんで紅くなってるの?」
どこか嬉しそうに影は激しく揺れた
「今の僕にできるのはこれくらいかな」
突然そう言うと影は形をぼんやりと人へと変えた
それでも見た目は影のままだった
「‥‥形だけなの?」
「君は不満?」
「そういうわけじゃ‥‥」
「‥‥まだ足りないんだよ」
「足りないって、何が?」