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私と"影"
第2章 夢の中の声
「僕がいなくなると淋しい?」

「え‥‥‥っ‥」


思いもよらなかった質問に目を見開いた


‥‥そういう風に考えた事なかった‥‥‥



「えっと‥‥‥」

「‥‥‥‥目が泳いでるんだけど」


不機嫌そうに言われ私は焦った


「えっ‥‥‥‥そ、そ、そんなことないのですよっ!」






プッ吹き出したかと思うと影は声を上げて笑い出した


「何それ‥‥‥アハハっ」

「‥‥‥‥‥ぅ‥‥」


なんだか恥ずかしくなってじわじわと顔や耳が熱くなっていく


「君って面白いね‥っ」


影が楽しそうに激しく揺れる


「まっいいよ、今はまだ‥‥‥」


‥‥今はまだ?
意味が分からなくて首を傾けた



少し沈黙の後、影はさっきまでの声とは逆に消え入りそうな声で小さく呟いた


「‥‥‥‥‥ちょっと疲れた‥‥」

「え‥‥?」

「君に触れたくてちょっと頑張りすぎた‥‥」

「頑張りすぎた‥‥?」

「‥‥うん‥‥‥ちょっと休む」


そう言うと影はスッと消えた


「あ‥‥っ、待って!」


私の声は虚しく響き、影が消え暗闇だけが残った

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