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私と"影"
第4章 "影"の想い
雪が少し強く降り出しはじめ、大きくなった雪の結晶が"影"の上に落ちた
けれど、そこには何もないかのように通り抜け地面に落ちていった

それを見て、私はゆっくりと"影"に手を伸ばしてみたけど、やはり同じで私の手は"影"の身体をすり抜けた


分かってはいたけれど、落胆した自分の気持ちに気が付いた
手のやり場に困りそのまま前に持っていき、雪の結晶を掴もうと空を見上げた





そんな私の姿を悲しい顔で見ていた"影"に気が付いていなかった








マンションにつき部屋の鍵を開けて、"影"に「入って」と声を掛けたところで小さな疑問を感じて、目線を落とした


靴を脱ぐの…かな?



「脱ぐよ」

「わ!!…なんで」

「分かったの?って?君の考えている事なんてお見通し。…そんなくだらない事考えないで」

「ご、ごめん…なさい」



怒らせたような気がして謝ったけれど、どうしてかまでは分からなかった

聞きたいけれど聞けなかった





聞いてしまうと……


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