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透明なリーシュに結ばれて
第4章 宿
 帆夏と一緒に露天風呂。やばい、絶対にやばい。ていうかまずい。いや、まずくはないがまずい。
 飛び出そうになる心臓を手で押さえてやらなければならないくらいに心臓が勢いよく駆け出し始めた。
 ここはひとつ頭を冷やさなければならない。冷静になる。大人の男なら当然そう考えるはずだ。夜風に当たる。エアコンではなく、夜風。ここがポイントだ。
 僕はデッキテラスのガラス戸を開けた。ほんのりと心地よい風が頬に当たる……当たらない。電子レンジで温める時間を間違えたような温風が僕の喉に入り肺に送り込まれた。
 確かここは雪国……のはずだ。僕は去年の冬ここでスノボをしたのだ。雪がたんまりとあった。
 雪国の夏は雪国ではなかった。いい感じで小説が書ける……ような気がした。
 自分の中には天使と悪魔がいるそうだ。どうやら僕の中にも天使と悪魔がせめぎ合っている。天使は僕にこう言う「紳士であれ」と。悪魔はそれを真っ向から否定する。そして僕の耳元でこう囁くのだ「こういうチャンスをものにしない男はすでに男ではない」と。
 そして僕は気付いた。自分の中にいる天使と悪魔の声の大きさが微妙に違う。はっきり言えば悪魔の声ははっきり聞こえるが、天使の声は……蚊の鳴くような声でしかなかった。
 僕の中にいる天使なんて、僕と言う人間を正当化するために、僕が取り合えず作った都合のいい僕の偶像に過ぎない。つまり僕は、僕のすべては悪魔に乗っ取られているのだ。
 その証拠に僕の一物は、リーバイス501をこんもりと盛り上げている。どんなになだめすかしてもペニスは限界点を越えてしまった。
 理性なんて気の利いた言葉は、獣に変身した僕からすっかり消えてなくなってしまった。
 シミュレーションが必要だ。帆夏と一緒のお風呂。我慢できるはずがない。きっと僕は全裸の帆夏に飛びつくに決まっている。制御? 制御ってそもそも何? すでに僕は理性を失った獣なのだ。雄は雌を貪る。自然界では当たり前のことだ。
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