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さげまん女の憂鬱~こんな私でよければ~
第3章 スピード違反の女

礼二はサディストではない。

男女の肉体関係を結ぶにあたって
彼女から優位に立ちたいと
マウントを取るつもりで強引に責めた。

しかし、このみにはMっ気はないので
痛い思いや、羞恥を与えられたりするのは
まっぴらごめんだと思った。

そこで、このみは奥の手を使うことにした。

荒々しく股を開いて
股間を覗こうとする礼二に向かって

「あたしさあ、録音したのよね」

「えっ?」

唐突に訳のわからないことを
このみが言い出したものだから
じっくりとおまんこを拝見しようとしていた礼二は
思わず行動を中止して
顔を上げてこのみの顔を凝視した。

「あんたがさあ、
肉体関係を目論んで、
あたしの違反を帳消しにした時の事…
バッチリとスマホに録音してあるのよね」

「騙そうたってそうはいかないよ」

「あら、そう?
信じたくなければそれでいいわ
でも、この音声が世に出たら…
あんたは破滅よね」

礼二は、このみの目をじっと睨んだ。

交通違反を逃れようと
違反者はあの手この手で言い訳を喋る。
何度もそのような人たちの話を聞いてやると
それが真実か嘘か見分ける技量を
礼二は身につけていた。

今、目の前で話しているこのみの
「録音した」という話しは真実だとおもえた。

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