この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
さげまん女の憂鬱~こんな私でよければ~
第4章 私、「さげまん」らしいです
「私ね…『さげまん』らしいの…」
「さげまん?」
私とのセックスは
男の幸運を吸い取ってしまうらしいの
真顔で答える良美を見て
「ぶぁっははは!」と
霧島はとんでもなく大笑いした。
「笑い事じゃないわ!
夫が言っていたもの…
私とセックスをした翌日に限って
事故を起こしそうになるって」
「起こしそう…だろ?
必ず事故を起こすわけでもないんだろ?」
そんなもの気のせいさ
じゃあ、今夜、僕は君を抱いたから
明日には不幸がやって来ると言うのかい?
どんなことが起きようと
僕なら跳ねのける自信があるよ
そうやって僕は今の地位を手にいれたんだから
本当に君が『さげまん』かどうか
僕が試してやるよ
再び力強く良美を抱きよせると
すかさず形のよいヒップを撫で回し始めた。
「旦那に隠れて、
これからも僕と付き合わないか?」
「えっ?」
「体の相性が悪いのを、
何だかんだと理由をつけて
君とセックスをする気がないんだよ。
セックスレスで君は満足かい?
これから先どんどん辛くなるよ。
それともずっと我慢をして、
世間体を気にしていくのかい?」
良美はポカンと口を開けたまま
霧島の次の言葉を待った。
「旦那に『さげまん』と呼ばれ
セックスはしないと宣言されたんだろ?
男はプライドの生き物だ、
きっと旦那は、そう言ってしまったからには
二度と君を抱く事はないだろう
セックスのない男女は、長続きしないよ」
納得し難いが
理路整然と話されると
そうかもしれないと思った。
「それでも帰らなきゃいけないんなら
最後にもう一度キスをお願いしていいかな?」
耳のそばで優しく問いかけられて
そちらに顔を向けると同時に、
霧島が唇を合わせてきた。
霧島の舌が絡み付いてくる。
全身の産毛がゾワリと逆立つ。
「んっ…んぅ」
押し退けようと霧島の胸を押すが、
全く効果はない。
霧島の右手は優しく、
だがしっかりと良美の後頭部を押さえている。
唇と舌が優しく弄ばれ、
ごちゃごちゃだった頭の中は
もうとろけそうだった。
濃厚なキスに、感じている自分を実感した。