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さげまん女の憂鬱~こんな私でよければ~
第6章 寝取られ

「今夜ね…あなたが出掛けた後
私も久しぶりにスナックに顔を出したの」

「ああ、例のスナックかい?」

あの店なら礼二だって何度も訪れたことがある。

妻の良美は元からあの店の常連だったようで
礼二にあの店を教えてくれたのも良美だった。

不思議な縁だと礼二は思った。

妻が店を訪ねている頃
自分は、あの店で以前に働いていた女と
ベッドインしていたのだから。

「でね…
そのお店で知り合ったお客さまというのが
その温泉グループの総帥だったのよ」

「へえ~!そんなセレブがあの店にねえ…」

「意気投合しちゃってさぁ…
良かったら遊びに来なさいって
そのチケットをくれたの」

「おっ!ラッキーじゃん!!」

「ねっ、公休を利用して泊まりに行きましょうよ」

セックスレスの二人だが
心は通じあっているので
仲良く温泉へ行くことにした。


温泉にはレンタカーか電車で…そう思っていたのに
礼二はバイクで行くと言ってきかない。

「旅館までの山間道路ってさ、
バイク仲間では結構有名な道路なんだ」

せっかく行くのだから走らない手はないだろう?

そう言って無理やりバイクの後ろに座らされた。

白バイ隊員なのだから
運転技術は確かなんだろうけど
普段、バイクに乗らない者にしてみれば
山間の曲がりくねった道は
どんなジェットコースターよりも恐怖を感じた。



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