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さげまん女の憂鬱~こんな私でよければ~
第6章 寝取られ
礼二が言うように
温泉から上がって浴衣に着替えていると
部屋のチャイムが鳴った。
「失礼します
お食事のご用意を
させていただいてよろしいでしょうか?」
「はい、どうぞ!待っていたんですよ」
礼二はホッとしていた。
あのまま妖しい時間が流れたら
なし崩しに良美を抱いてしまったかもしれないと
食事の時間になったことで助かったと思った。
「部屋食なの?」
「そうみたいだね」
仲居を部屋に招き入れると
豪華な食事が次から次へと運び込まれた。
「まあ!こんなに沢山!!
私、食べきれるかしら?」
食事前にはそんなことを言っていた良美だが
料理の数々がどれも美味なので
箸が止まらない。
あっという間に平らげてしまった。
「失礼します
デザートをお持ちしました」
トレイにフルーツを乗せて部屋に入ってきたのが
驚くことに霧島だった。
「あ!駐輪場を教えてくれたおじさん!」
あんたも植木の水やりから食事の配膳と
何から何までよく働くねえ
霧島を従業員だと思い込んでいる礼二は
馴れ馴れしく声をかけた。
「あなた…こちらがオーナーの霧島さまよ」
夫の無礼が恥ずかしくて
良美は赤面しながら霧島を礼二に紹介した。
「えっ?じゃあ、この方が
僕たちを招待してくれた…」
礼二は失礼を詫びて
思わず正座した。