この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
海鳴り
第8章 海風
今夜相沢は武と一緒に義母の家で過ごし、明日は夜明け前に船を出す筈だ。


「それなら『アザミ』にいらっしゃいませんか?…春子さんも少しだけ顔を出してくださいますよ」

「えっ、でも…」

「うふふ…イブは家族サービスの日らしくてお客様はめったに来ないんです」

「……」

「ですから本日は開店休業…如何ですか?」

「いいんですか?」

「もちろんです。幸か不幸か私には身寄りがないもので、イブはいつも一人なんですよ。
今春子さんを無理やり誘ったところです。うふふ…彼女、イヤとは言えない性分ですからね」


律子は思わず笑みがこぼれた。


「楽しそう…、お邪魔しちゃおうかな」

「手ぶらで来てくださいよ、気兼ねなしです。ご招待ですからね」

「ありがとうございます」

「こちらこそ…、では後ほど」


会釈をして立ち去る亜紀を見送りながら、相沢との事を亜紀は気付いているのかも知れないと律子は思った。


どう思っているのだろうか…


「夏には帰る」と言った自分の言葉を汲み取って、知らない振りをしていて欲しいと律子は願った。




/221ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ