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海鳴り
第10章 高波
「ヒクッ…帰らない…で…」

「…りつ…」

「帰らないでっ…、か、帰らないで、帰らないで…グスッ…」


律子はドアに背にして必死に本音を口にした。


「俺は…酔ってるんだ」

「…グスッ…」

「一緒にいたら、どうなるかわからねえ」

「…ヒクッ…」

「律子…」


相沢は両手で律子の肩に触れようとしたが、思い直してドアに両手をついた。


「…あの人なら、構わないの?…グスッ…」

「律子…」

「…ヒクッ…あの人なら存分に抱けるの?」


困らせたくないのに…


「やめろ」

「やめないっ…」


相沢は辛そうに俯いた。


「和男さん…、お願い…抱きしめて…」

「………」


俯く相沢の顔を覗き込む。


「お願いします……ヒクッ…だめ?…グスッ……だめ?……和男さん、大す…」

「律子…」


力強く引き寄せる腕が、律子を熱い胸へと押し付けた。


「…っ…」

「あんたを傷つける」


耳元で苦しげな声がする。


「どうやって?…ンクッ…ち、ちっとも構わない…」


懐かしい匂いがした。
大好きな温もり。

胸の鼓動が聴こえる。


トクトクトクトク…



私の居場所

今だけの…




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