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海鳴り
第11章 引き潮
「それでは皆さん、通知表はしまって、ちゃんとお家の方に見て頂いてくださいね」

「はぁ~い」
「はーい」

「律子先生、ホントに2学期はいないの?」

「えぇ、千恵子先生が戻ってきますよ」

「でも寂しいよー」
「ここにいてー」

「そうだよぉ」


口を尖らせる子供達に笑顔を返す。


「はいはい、静かに。
先生ちょっと皆さんにお話しがあります」


教室が静かになった。


「短い間でしたけど、先生はこの町も、この学校も大好きになりました。…もちろん素直で明るいみんなの事も大好きです。
千恵子先生が帰って来たら、『律子先生のせいで変なクラスになっちゃった』って言われないように…」

「あはは」
「あはは、言われないよ」
「言われるよー」
「言われる言われる」
「あははは…」

「うふふ、なるべく、言われないように」

「あはは」
「なるべくだって」

「しっかりいい子にしてくださいね」

「はーい」
「ハーイ」

「お家の方にもありがとうございましたって伝えて下さい。」

「ハーイ」
「はーい」

「それでは、夏休みの間に怪我や病気、事故の無いように気を付けて下さい」

「はい」
「ハーイ」


律子は教室の出口で一人一人と握手をし笑顔で別れた。

8月の始めに戻って来るという担任の千恵子を待たずに校長に引き継ぎ、早々にアパートを引き払うという承諾をすでに得ていた。







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