この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
海鳴り
第3章 ぬくもり
相沢は悠然と構えていた。


「あなたのその、いつも怒っているような顔と、ぶっきらぼうな話し方をもっと…」

「変えられねえ」

「…が、…頑固な所も」

「変えられねえ」

「……帰って来なかったらどうするんですか?」

「それはねえな」

「どうしてですか?」

「あいつには此処しかねえからだ」

「ここって?」

「この町と、俺だ」

「………」

「………」


外は風雨が荒れ狂い、律子の心を揺すぶっているようだった。

薄暗い灯りにかすかに浮かび上がる相沢の表情に迷いはなく、まだ何かを言い足りない律子を黙らせた。

律子は言い様のない嫉妬を感じていた。


「ガキにはわからねぇ」

「ガキじゃありません!」


律子は思わず相沢に向かって手を上げた。


「…っ…」

「すっかり目が慣れちまった」


律子の手首を掴まえたままで相沢が静かに言った。


「………」

「気が強えな…」


「…は、離してください」

「危なくて離せねえ」

「離してっ!」


律子の肩からバスタオルが滑り落ちた。



/221ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ