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海鳴り
第4章 さざ波
「大丈夫なんだな」

「えぇ、まあ」

「そうか」


武は玄関に座ってアイスに集中していた。

相沢はそれを見るとカチッと缶ビールのフタを開けゴクゴクと喉を鳴らしながら一気に流し込んだ。

尖った喉仏が上下に動く。
律子は唾を呑み込んだ。
更に視線を口元から上の方に移していくと相沢と目が合ってしまった。


「…っ…」


相沢は横目で律子を見たまま飲むのをやめ、正面から律子を見た。


「なんだよ」

「な、なんですか?」


なぜ見つめてしまうのかわからない。


「謝らねえぞ」

「えっ?」

「俺は直也みてえに謝らねえ」

「…っ、か、勝手なんですね」


律子は呆気に取られていた。

つい見とれていた自分に腹が立つ。


「あぁ、そうだ」

「べつに何とも思っていませんから、お気遣いなく」

「そうだな」

「失礼しますっ」


律子は相沢に背を向けてズカズカ玄関に入った。

相沢に結んでもらった蝶々結びを迷わずほどき、武の横を通ってキッチンに行くと買ってきた食料を次々と冷蔵庫に詰め込んだ。



なんで
なんで
なんで…



律子はプリプリ怒りながらビールを冷やそうと玄関に取りに戻ると、ドアを開けたまま相沢は呑気に2本目を飲んでいた。




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