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海鳴り
第4章 さざ波
「父ちゃん、翼くんのお母さんがご飯食べにおいでって言ってたよ」
「ホントか? そいつはありがてえ。 よし、行くか」
「うんっ」
「あんたは?」
相沢が律子を見た。
「えっ、私ですか?」
律子は驚いて聞き返した。
「春子は幼なじみで気兼ねはなしだ、一人ぐらい増えたっていつもの事だ、後で電話入れとく」
「え…、でも」
「あのね、千恵子先生もお休みする前にご飯一緒に食べたんだよ」
そんな事していいの?
賑やかな食卓
一人よりずっといい…
「直也兄ちゃんもくるんだよ」
武が嬉しそうに言った。
「じゃあダメだ」
相沢がすかさず言った。
「えっ?」
律子の目が点になる。
「えーっ、仲直りしてたよ」
武が父親を見上げて足を踏み鳴らした。
相沢はそれを無視して道具を手早く片付ける。
「インターホンにしたからドアを開けなくても会話できる」
「…ありがとうございました」
律子は置いてけぼりを喰らったような気の抜けた返事をした。
「武、行くぞ、飯を食わせて貰ったら、帰って早く寝るんだ、明日は早いからな」
「はーい…」
「どうしてダメなんですか」
「ホントか? そいつはありがてえ。 よし、行くか」
「うんっ」
「あんたは?」
相沢が律子を見た。
「えっ、私ですか?」
律子は驚いて聞き返した。
「春子は幼なじみで気兼ねはなしだ、一人ぐらい増えたっていつもの事だ、後で電話入れとく」
「え…、でも」
「あのね、千恵子先生もお休みする前にご飯一緒に食べたんだよ」
そんな事していいの?
賑やかな食卓
一人よりずっといい…
「直也兄ちゃんもくるんだよ」
武が嬉しそうに言った。
「じゃあダメだ」
相沢がすかさず言った。
「えっ?」
律子の目が点になる。
「えーっ、仲直りしてたよ」
武が父親を見上げて足を踏み鳴らした。
相沢はそれを無視して道具を手早く片付ける。
「インターホンにしたからドアを開けなくても会話できる」
「…ありがとうございました」
律子は置いてけぼりを喰らったような気の抜けた返事をした。
「武、行くぞ、飯を食わせて貰ったら、帰って早く寝るんだ、明日は早いからな」
「はーい…」
「どうしてダメなんですか」