この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
海鳴り
第5章 うねり
「まだオープンには早いと思いますけど」

「えぇ、一度帰ってから出直します」


春子が軽く頷いた。


「私はちょっとお届けものがあるのでこれで…」


春子は手に持った包みを律子に示しながら会釈をした。


「あ、引き止めてごめんなさい」

「いいんですよ、どうせカズさんとこへのお裾分けですから、…では失礼します」

「あ、はい、失礼します」


春子の背中を見送りながら、飲みに行くのは8時過ぎにしようと律子は思った。

昼間の暑さはなくなり、夕暮れと共に海風がひんやりと頬を撫でる。


この町は秋の訪れが早い…


紅から闇に変わろうとする空に一番星が光っていた。

律子は足早にスーパーの前を通り過ぎ、『アザミ』のある路地を少し覗いてから自宅へ向かった。


「バイバーイ、明日ねー」

「うん、また明日学校で遊ぼうねー」


子供達が手を振り合い自宅へと帰って行くのを見送り、──飲み過ぎないようにしよう、明日は学校なんだから──と、忘れていた自分の立場を思い出した。



/221ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ