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桜 ~あなたに見られたくて~
第12章 ヌードモデル
「私さあ…会社に内緒でバイトしているの」
「バイトぉ?
あんたさ、それしちゃいけないの知ってるのよね」
「知ってるけどさあ…
私の従兄弟が絵画教室を開いていてね
で、小遣い程度にモデルをしてあげてるのよ」
まあ、その程度の事なら構わないかしら
で、頼みってのは?
「明日の土曜日、
そのモデルの仕事があるんだけど…
私さあ、生理が来ちゃったのよね」
「…で?」
私はほどよく焼けたカルビを口に放り込んで
ビールで流し込みながら
彼女に話の先を急かしました。
「だからさあ…
陽菜にモデルを代わってもらいたいのよ」
「私に?!」
思わず飲んでいたビールを
吹き出しそうになりました。
「何で私が!
モデルなんて生理中でも出来るじゃない!」
「それがそうもいかないのよ…
モデルっていうのが…
ヌードモデルだからさあ…」
「ヌードぉ!?」
「しっ!声が大きいよぉ
…だから…ナプキン出来ないしさぁ
タンポンしても
何だかヒモが見えているんじゃないかって
あんまりやりたくないのよ」
「でも、どうして私なのよ」
「陽菜、私とおんなじぐらい
プロポーションいいじゃん
ね、お願い!モデルを代わってよぉ
あんたぐらいしか頼める友達はいないのよ」
裸を見てもらえるんなら
私の性癖とも合致するわね…
「わかったわ。引き受けてあげる」
良かったぁ~!
彼女はホッとした表情で
絵画教室の住所を教えてくれた。