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桜 ~あなたに見られたくて~
第12章 ヌードモデル

「へえ~…個展をねえ…」

個展を開く事がどれ程大変なのか
私はよくわかっていなかったので
軽く聞き流してしまいました。

アトリエの片隅でお茶をいただいていると
次から次へと生徒さんらしき方々がやってきました

生徒?と呼ぶには少々お年が召しているような…

「皆さん定年を迎えて
家でゴロゴロしている方々ですよ
仕事から開放されるとボケると言われているので
手を動かせばボケ予防になるからと
自治会の会長さんにお願いされて
週に一回だけ絵画教室を開いているんです」

自分のイーゼル(三脚)の前に座ったお一人が
「先生さんよぉ、
その人が今日のモデルさんかい?」
とタメ口で馴れ馴れしく聞いてきました。

「ええ、祥子さんが、
今日はどうしても来れないそうなんで…」

「ふん、どうせ、何だかんだと言い訳して
デートにでも行っちまったんだろ」

「深瀬さん、そんな風に言うのはよくないですよ」

孫のような飯塚に注意されて
「こりゃまた、すいません」と
深瀬と呼ばれたおじさんはペコリと頭を下げた。

深瀬のあとに続いて
数人の男性の方がやって来ました。

ボケ予防と飯塚が言っていたように
皆さん70歳前後のおじさん達です。
全員で五人の方々でした。

「あの…
ご婦人の方はいらっしゃらないんですか?」

私は素直な疑問を聞いてみました。

「嫁さん連中は、
それぞれの趣味を持っているからねえ
ここに来るのは仕事一筋で趣味の一つもない
冴えないオヤジばかりですよ」

真新しいキャンバスを用意しながら
深瀬というおじさんが教えてくれました。


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