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桜 ~あなたに見られたくて~
第12章 ヌードモデル

「どうやら、皆さんお揃いのようですので
30分後に作業に取りかかりましょうか、
それまでご自分のキャンバスを用意するなり
歓談するなり、リラックスしておいてください」

生徒さん達にそう言うと
飯塚は私の方を振り向いて
「えっと…桜坂さんでしたよね?
あなたはこっちに来てください」

そう言って飯塚は私をバスルームに案内しました

「これから入浴してもらいます」

「?」

怪訝そうな表情が出てしまったのでしょう
慌てて飯塚は
「変な事をするわけではありません
お風呂に浸かって
下着のラインを消してもらうんです」

多分、今すぐヌードになったら
ショーツやブラの跡がくっきりでしょうからと
そのように教えてくれました。

「そういうことですか…」

「シャンプーやボディ洗いはいらないですからね
しっかりとお湯に浸かってくれるだけでいいので」

出来ればメイクもいらないので
洗顔だけはしてくださいね

そう言うと飯塚はバスタオルを私に手渡した。

お風呂に浸かりながら
モデルの仕事も大変なのねと
そう思わずにはいられませんでした。

しっかりと温まり、下着の跡が消えたのを確認して
私はバスタオルを体に巻いて
アトリエに向かいました。

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