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インセスト・タブー
第3章 主たる器の人は心の鎧にキスをする
と、殿下はさらに仰る。

「答えたくないなら無理には聞かぬが、答えるなら――誰にも言わぬ、正直に申せ」
貫くように見つめるグリーンの目が、虚言やごまかしは聞きたくないと告げていた。

…承知致しました、殿下。正直に申し上げます…。


「自分を…守るためです」
あたしは淡々と述べた。

「守るため…?」

「わたくしは、女性が苦手なのです。事務的な、儀礼的なやり取りならまだ良いのですが…恋愛感情を向けられるのが。この姿なら女性から誘われることはないのです」

カレル以外にこのことを話すのは、初めてかもしれない。長年、触れられないように努め、隠してきたことを話す気になれたのは…この小さき王族の、人徳を感じたからだろうか。

「そうか。答えづらいことを聞いてすまなかったな」
殿下が背伸びをされ、まるで幼い子にするように、あたしの髪を優しく撫でられた。

「――だが、余の姉も女性ながら剣を学んでいるが、もっと動きやすい装いをしておったぞ。そなたも剣術のときくらいはズボンだけでも穿いたらどうだ」
意外にも、中々正直にものを仰せになる殿下。返答に困り、思わず苦笑する。

「そうですね…、しかしながら、わたくしにはこの服装が鎧ですので…」
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