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インセスト・タブー
第7章 錯綜する想いは
やがて女性と同じように裸体をさらすと、卓上のスープの入った器を手に取る。そのままベッドへ横になり…あろうことか、自分の胸へ中身をぶちまけた。

「美しい器によそわれたスープ…残すことは許さないわよ」
おとなしく従いなさい、とエリザーベトの目が言っていた。

使用人の女性の顔からサッと血が引いた時、扉がノックされた。わずかにムッとした表情を浮かべながらエリザーベトが通すと、同じく使用人の女性のようだった。

「奥さま――お話ししたいことがございます」





今夜も酒場に顔を出していたあたしは、まだ盛り上がっている途中だったがなんとなく店を出た。例の少女は気をつかってくれているのか、あたしが訪れる時間帯には姿が見えない。

あたしは酒場に行ってもお酒は飲まないため、今日もしっかりした足取りで夜の町を歩いていた。…と、自分でもよく見つけたなと思うのだが、建物の陰にぼんやりと人の姿をとらえる。

目を凝らすと、二人いることはなんとかわかった。が、何をしているのかは夜闇に紛れてここからは見えない。
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