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混沌の館
第4章 援デリの醜悪な女
帰えろうかと思った時、軽自動車から降りた小太りの女が私の方に向かって歩いてきた。
そして、ウィンドウをコンッコンッと叩いた。
埴輪の様なのぺっとした顔の中年の女だった。さらに、助手席側に回り込むと、ドアを開け乗り込んでくる。
「こんばんは、亜美です」
私はハンマーで頭を殴られたようなショックを受けた。
この小太りの醜悪な中年女が亜美だというのか。写メとは似ても似つかない。しかもメールで知らせた服装とも違っていた。
「こんばんは、あれ?服装が教えてくれたのと違うね」
「家を出る前に着替えてきちゃった」
「自転車は?どこに止めたの?」
「歩いて来ちゃった」
嘘だ。私はあのオンボロ軽自動車から降りる所を見ている。
「何かさ、本当に亜美さん?写メと全然違うけど」
私は埴輪女をけん制しつつ、オンボロ軽の方を確認した。
運転していた男は、コンビニに入るでもなく、運転席に座ったままだ。間違いない、埴輪女を見張っているのだろう。
「あれはね、一番良い感じに撮れた写真なの」
「日によって髪を上げたり下ろしたり、光の当たり方でも違ってくるしね」
埴輪女は図々しくも言ったが、こいつは、どう見ても20代には見えない。40代後半と言った所だろう。
「何?呼び出しておいてドタキャンするつもり?」
私が不満を露わにしていると、埴輪女は逆切れしてきた。
間違いない、この女は『援デリ』の女、業者だ。
そして、ウィンドウをコンッコンッと叩いた。
埴輪の様なのぺっとした顔の中年の女だった。さらに、助手席側に回り込むと、ドアを開け乗り込んでくる。
「こんばんは、亜美です」
私はハンマーで頭を殴られたようなショックを受けた。
この小太りの醜悪な中年女が亜美だというのか。写メとは似ても似つかない。しかもメールで知らせた服装とも違っていた。
「こんばんは、あれ?服装が教えてくれたのと違うね」
「家を出る前に着替えてきちゃった」
「自転車は?どこに止めたの?」
「歩いて来ちゃった」
嘘だ。私はあのオンボロ軽自動車から降りる所を見ている。
「何かさ、本当に亜美さん?写メと全然違うけど」
私は埴輪女をけん制しつつ、オンボロ軽の方を確認した。
運転していた男は、コンビニに入るでもなく、運転席に座ったままだ。間違いない、埴輪女を見張っているのだろう。
「あれはね、一番良い感じに撮れた写真なの」
「日によって髪を上げたり下ろしたり、光の当たり方でも違ってくるしね」
埴輪女は図々しくも言ったが、こいつは、どう見ても20代には見えない。40代後半と言った所だろう。
「何?呼び出しておいてドタキャンするつもり?」
私が不満を露わにしていると、埴輪女は逆切れしてきた。
間違いない、この女は『援デリ』の女、業者だ。