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「ここにはよく来るんですか?」
第1章 room 01 愛逢村
「ん?会員登録……?」

掲示板作成のボタンの隣に「会員登録」のボタンがあるのに気が付かなかった。無料で使えるのに登録する必要性はあるのか疑問だったが、とりあえず進んでみる。すると、お決まりの個人情報入力画面が出てきた
俺はなんとなくそのまま入力してみることにした

名前 小沢貴久
年齢 33歳
職業 会社員
身長 175cm
体重 76kg
……

「メールアドレスと電話番号……あっ……」

指が止まった
この先、有料会員になれば出会いの確率大幅アップと書いてあった。無料で使えるから遊んでいるため、すぐさまホーム画面へ戻った
そして、いつものメッセージで掲示板を立てる

ニックネーム:タカ(33)
『エッチな事が好きな女の子いませんか?』

どんなメッセージを書けばいいのか分からず、適当にこう書いているが、これじゃあダメなのかもしれない。かと言って、他に掲示板を立てている男性陣の所にも、女性が書き込んでいる様子はない

「はぁ……、放置して夜食でも食うかな」

席を立ち、俺はカップ麺を取り出して湯を入れに行く
ポットの側に数冊の雑誌が置いてある。いつもの週刊誌と少年漫画だ。湯を入れ終わって週刊誌を手にする。すると、その下に隠されるように如何わしい雑誌が置いてあった。すぐさまそちらを手に取り直し、俺は元の椅子に戻る

雑誌には最新のセクシー女優とその作品、風俗情報や出会い系サイト関連の記事が書かれている。自慢ではないが、エロに関してはかなり興味がある方で、AVもかなり沢山見てきたし、若い頃は風俗にもよく通っていた。自分でも性欲が強いのは自覚している

「この女優、遂に引退かぁ……、結構好きだったなぁ……」

好きなAV女優が引退する時、なんとも言えない寂しさを感じるが、また新しい女優がどんどんデビューしてくる。気付かないだけで、街でAV女優とすれ違ったり、話をしたりしているのかもしれない
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