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あかりと沙織
第7章 沙織23歳、牝犬銀行員として・・・
けんから連絡が来たのは2日後の夜だった。
「〇〇というお店を19:00に予約した。」とのメッセージだった。
この前の公園か、何処かの駅で待ち合わせてホテルに行く事を想定していた沙織にとって、飲食店での待ち合わせは意外だった。
(けん様の行動パターン読めないんだよな・・・あぁ、でも緊張する・・・奴隷宣言は間違いなくしなくちゃいけないだろうし・・・もしかしてお店で裸にされたりしないよね。逆に公園での待ち合わせの方が良かった?!あぁ、どうしよう・・)
沙織は、色んな妄想や奴隷宣言の内容を考えながら、うつ伏せのままいつの間にかうとうとと眠ってしまった。

沙織は目を覚まし、眠たい目をこすりながらスマホで時間を確認した。
(・・・よかった。いつも通りの時間だ・・・)
沙織は、シャワーを浴びて、身支度をした。
身につける物で決まっていたのは、この前けんに貰ったアメジストのピアスだけで、下着も洋服も悩みに悩んでいた。
(・・・あっ、いけない・・・遅刻しちゃう・・・)

なんとか銀行に遅刻せずに間に合った沙織は、同僚のあずさに声をかけられた。
「沙織が時間ギリギリとか珍しいね。」
「・・・うーん。なんか服選びに迷っちゃって。」
沙織は瞬間的にヤバイと思って、あずさを見ると、沙織の方を見てニヤニヤ笑っていた。
「とうとう、彼氏できたんだな。隠さず話してよ」
「・・・気になる人って段階だよ。」
「そうなんだ。沙織ガード堅そうだから、相手からすると手を握るのも大変そうだね。」
「・・・そうかな。」
「沙織もしかして・・・・キスまでいっちゃったの?」

これ以上のあずさの追及を恐れた沙織は、その場から離れた。
「・・・ごめん。トイレ行ってくるね。」

けんとの待ち合わせ場所は、和風の居酒屋で、予約名の「早瀬」を伝えると、奥の個室へ通された。襖をあけるとけんが座って待っていた。
「お待たせいたしました。」
沙織は軽く挨拶をして、店員に促されるまま沙織とけんは向かい合わせに座った。
「特にコースは頼んでいないので、好きなもの食べよう。食べたいものある?」
「お任せしていいですか?」
「わかった。」


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