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言葉に出来ない
第7章 I LOVE YOU〜亮平
その夜、横浜のじいちゃんとあれこれ、他愛無い話をする中で、
今後のことを考えた。
反対した母さんのことも話題に出た。
「百合子さんが話、上手いことつけてくれるさ」と、
じいちゃんは呑気に言ってくれて、
そうなれば良いと心から願った。
翌朝、ばあちゃんとダイニングルームで顔を合わせると、
母さんは居なくて、
「えっ?」と思ったら、
「今日のお出掛けの為に着物にしたいからと、
一度、家に帰ったのよ」と、
涼しい顔で言った。
既に着物姿になっている美由ちゃん達もやって来て、
一緒に朝食を取りながら、
「ところでさ。
こんにちあんって、なんだっけ?
和菓子屋さん?」と言うと、
女性陣はコロコロと鈴のような声で笑って、
結局、教えてくれなかった。
その後、着替えてから、
迎えに来てくれた兄さんの車で、
男性陣はカントリークラブに向かった。
ゴルフの合間のランチの時に、
昨夜、考えていた今後のことを話してみると、
「それは良いんじゃないの?
まあ、受け入れ先次第かな?」と父さんは言った。
そして、
「きっと、母さんは淋しかったんだろうけどさ。
これまでも離れていてあまり会えなかったのが、
もっと会えなくなるな」と、父さんが言うので、
「なるべく、会いに行くよ。
美由ちゃんがそうしたいって言ってたし」と笑うと、
「美由さんは、
優しいお嬢さんだな」と、
父さんがしみじみと言った。
こんにちあんで、
どんな和菓子を食べたのか判らないまま、
京都駅で全員、合流して、
新幹線に乗った。
見送りに来ていた京都のばあちゃんに、
「今度は横浜にいらしてくださいね?
京都ほど美味しい物はありませんけど…」と美由ちゃんが言うと、
「美由さんの手料理、いただきたいわね?」と、
母さんが言った。
「たいしたものは作れませんけど、
是非!」と、美由ちゃんが母さんの手をそっと握ると、
「昨日はごめんなさいね。
なんだか、亮平さんを盗られてしまうような気持ちになって…」と、
小さい声で母さんが言うと、
「亮平さんはいつまでも、
いくつになっても、何処にいても、
お母様の立派な息子様ですよ?」と、
美由ちゃんは母さんの手をギュッと握った。
今後のことを考えた。
反対した母さんのことも話題に出た。
「百合子さんが話、上手いことつけてくれるさ」と、
じいちゃんは呑気に言ってくれて、
そうなれば良いと心から願った。
翌朝、ばあちゃんとダイニングルームで顔を合わせると、
母さんは居なくて、
「えっ?」と思ったら、
「今日のお出掛けの為に着物にしたいからと、
一度、家に帰ったのよ」と、
涼しい顔で言った。
既に着物姿になっている美由ちゃん達もやって来て、
一緒に朝食を取りながら、
「ところでさ。
こんにちあんって、なんだっけ?
和菓子屋さん?」と言うと、
女性陣はコロコロと鈴のような声で笑って、
結局、教えてくれなかった。
その後、着替えてから、
迎えに来てくれた兄さんの車で、
男性陣はカントリークラブに向かった。
ゴルフの合間のランチの時に、
昨夜、考えていた今後のことを話してみると、
「それは良いんじゃないの?
まあ、受け入れ先次第かな?」と父さんは言った。
そして、
「きっと、母さんは淋しかったんだろうけどさ。
これまでも離れていてあまり会えなかったのが、
もっと会えなくなるな」と、父さんが言うので、
「なるべく、会いに行くよ。
美由ちゃんがそうしたいって言ってたし」と笑うと、
「美由さんは、
優しいお嬢さんだな」と、
父さんがしみじみと言った。
こんにちあんで、
どんな和菓子を食べたのか判らないまま、
京都駅で全員、合流して、
新幹線に乗った。
見送りに来ていた京都のばあちゃんに、
「今度は横浜にいらしてくださいね?
京都ほど美味しい物はありませんけど…」と美由ちゃんが言うと、
「美由さんの手料理、いただきたいわね?」と、
母さんが言った。
「たいしたものは作れませんけど、
是非!」と、美由ちゃんが母さんの手をそっと握ると、
「昨日はごめんなさいね。
なんだか、亮平さんを盗られてしまうような気持ちになって…」と、
小さい声で母さんが言うと、
「亮平さんはいつまでも、
いくつになっても、何処にいても、
お母様の立派な息子様ですよ?」と、
美由ちゃんは母さんの手をギュッと握った。