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言葉に出来ない
第2章 これって好きってこと?〜美由
高木先生が、
「あっ!予約してないけど、
大丈夫かな?」と言って車を停めたお店は、
駅から程近い住宅街の中にあるお店で、
私も家族で何度も訪れているレストランだった。
「多分…大丈夫だと思います」と言うと、
「あれ?
美由ちゃん、来たことあるんだね?
あ、ごめん。
また、美由ちゃんって呼んじゃった。
嫌なんだよね?
美由さんなら、良いかな?」と言った。
「ちゃんって呼ばれる歳ではないですから…」と、
以前にも同じことを言ったことを思い出して、
クスリと笑うと、
「じゃあ、美由さんにするね?
あのさ。
俺のことも、先生は辞めて?
病院の外だからさ」と言われて、
「では、高木様?」と答えると、
「いやいや。
様とか、なんか、もっと変だよ。
さん…かな?
ホントは下の名前で呼ばれたいけどさ」と、
コドモみたいな顔で笑う。
「亮平…さん?」
「わっ。
良いね。
ちょっともう一回、呼んでみて?」
と言うので、
恥ずかしくなってしまって、下を向いてしまうと、
「ごめん。
なんか、嬉しくて。
じゃあ、行こうか?」
と言うと運転席から出て、
助手席のドアを開けてくれる。
「あ。
俺、普段ならこんなことしないんだけど、
なんか、美由さんだとそうしたくなるんだよね?」と言われてしまった。
「結構、車、たくさん停まってるけど、
席、あるかな?」と言って、
小さい階段の処は、
「気をつけて?」と手をそっと繋いでくれる。
お店のドアを開いて、
そのままドアを持って入らせてくれると、
入り口の中のカウンターに見慣れたオーナーの奥様が微笑みながら佇んでいた。
「いらっしゃいませ。
あら?
小川様のお嬢様!
今日は大奥様はご一緒では?」と言われてしまった。
「ご機嫌よう。
今日は、デートなんです」と言うと、
「まあ!
それは失礼致しました。
お席、ご案内しますね?」と言って、
悪戯っぽい顔で笑うとメニューを手に「どうぞ?」と先に歩き始めた。
窓際のテラスの横の、半個室のようないつもの席に通された。
観葉植物やグランドピアノで、
他のお客様からは殆ど見えないようになっているけど、
お庭の薔薇が観えるその席は、
どんなに混み合っていても必ず空いていた。
「あっ!予約してないけど、
大丈夫かな?」と言って車を停めたお店は、
駅から程近い住宅街の中にあるお店で、
私も家族で何度も訪れているレストランだった。
「多分…大丈夫だと思います」と言うと、
「あれ?
美由ちゃん、来たことあるんだね?
あ、ごめん。
また、美由ちゃんって呼んじゃった。
嫌なんだよね?
美由さんなら、良いかな?」と言った。
「ちゃんって呼ばれる歳ではないですから…」と、
以前にも同じことを言ったことを思い出して、
クスリと笑うと、
「じゃあ、美由さんにするね?
あのさ。
俺のことも、先生は辞めて?
病院の外だからさ」と言われて、
「では、高木様?」と答えると、
「いやいや。
様とか、なんか、もっと変だよ。
さん…かな?
ホントは下の名前で呼ばれたいけどさ」と、
コドモみたいな顔で笑う。
「亮平…さん?」
「わっ。
良いね。
ちょっともう一回、呼んでみて?」
と言うので、
恥ずかしくなってしまって、下を向いてしまうと、
「ごめん。
なんか、嬉しくて。
じゃあ、行こうか?」
と言うと運転席から出て、
助手席のドアを開けてくれる。
「あ。
俺、普段ならこんなことしないんだけど、
なんか、美由さんだとそうしたくなるんだよね?」と言われてしまった。
「結構、車、たくさん停まってるけど、
席、あるかな?」と言って、
小さい階段の処は、
「気をつけて?」と手をそっと繋いでくれる。
お店のドアを開いて、
そのままドアを持って入らせてくれると、
入り口の中のカウンターに見慣れたオーナーの奥様が微笑みながら佇んでいた。
「いらっしゃいませ。
あら?
小川様のお嬢様!
今日は大奥様はご一緒では?」と言われてしまった。
「ご機嫌よう。
今日は、デートなんです」と言うと、
「まあ!
それは失礼致しました。
お席、ご案内しますね?」と言って、
悪戯っぽい顔で笑うとメニューを手に「どうぞ?」と先に歩き始めた。
窓際のテラスの横の、半個室のようないつもの席に通された。
観葉植物やグランドピアノで、
他のお客様からは殆ど見えないようになっているけど、
お庭の薔薇が観えるその席は、
どんなに混み合っていても必ず空いていた。