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言葉に出来ない
第2章 これって好きってこと?〜美由
「次に、血液型、訊いちゃおうかしら?」と言うと、

「なんで、女の子って、
血液型、訊くの?」と笑う。


「んー。
なんとなくかしら?
私はO型ですよ?
祖母と同じで、
両親も親族一同、みんな、O型なんです」


「俺はA型。
でも、母はO型で、父がA型だから、
AO型かな?」と言った。


「ご兄弟は?」


「兄が一人。
父と同じ大学に残って、
大学病院に勤務してる。
京都なんだよ。
実家も京都でさ。
俺は京大、受からなくて、
慶応に入ったけど、
そのまま慶応には残れなくて、
他の大学の医局に入ったんだ。
まあ、手術出来るなら、
何処でも良いかなって思った」と笑った。


「関西弁っていうか…京言葉じゃないですよね?」


「母がこっちの出身で、
家では標準語だったし、
中学から母の実家に住んで学校行ってたしね。
美由さんは?
兄弟は?」


「一人っ子です」


「うん。
一人っ子っぽいよね?」


「えっ?」


「ご飯食べるスピードが、
一人っ子っぽい」


「あら。
ワガママそうだから、
一人っ子っぽいのかと思いました」


「ワガママじゃないでしょ?
そうなら、あんなに長時間、
待たないでしょう?」と笑われてしまった。



メインのお料理も終わってしまったけど、
高木先生となら、あまり緊張もしないでのんびりお話が出来ることに正直、驚いていた。


「お腹、いっぱいになりました?」と訊くと、

「これから、メインのスイーツだから」と、
とても嬉しそうに笑う。


ホールの方に、

「ケーキを選びたいので持って来ていただけますか?」と声を掛けると、
ワゴンに載せて持ってきてくれると、
高木先生は嬉しそうに3種類も選ぶから、
驚いてしまって、笑ってしまった。


「私は…一つでお腹いっぱいになりそう」と言って、
高木先生が選ばなかったモノを選んでみた。


飲み物は、高木先生はコーヒー、私は紅茶を選んだ。




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