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言葉に出来ない
第1章 突然の出会いは進展もなし〜亮平
中に入って、
色々な機械に繋がれた彼女の祖母のベッドに案内して、
近くの看護師に声を掛けて、
「では…」と言ってみたけど、
彼女は祖母の方しか観てなかったから、
俺はそのまま、別の患者の対応に入った。
暫くすると、彼女は看護師と外に出てしまう。
そしてその後、別の患者が救急車で運び込まれてきて、
また慌ただしくなってしまった。
一息ついて、
廊下に出ると、
彼女がぼんやり、さっきと同じ救急外来用の待合室に座っているのが見えた。
こんな時間だと、公共の交通機関も動いてないだろうしなと思って、
また、ICUに戻った。
勤務時間も終わりが近づいて、
申し送りをして、部屋から出ると、
彼女はやっぱり同じ椅子に座っていた。
「あの…大丈夫ですか?
そろそろ、バスとか動いてるかも。
タクシーも呼べますよ?」
と声を掛けると、
ゆっくり俺のことを観て、
何かを言おうとしたみたいだったけど、
彼女は静かに泣いていたようで、
声が出なかった。
立ち上がって一礼すると、
ゆっくり通用口に向かう後ろ姿を観て、
少し俺もぼんやりしてしまった。
そして、慌てて更衣室に行って着替えると、
職員用のドアから出て、駐車場に向かう。
もう、居ないかな?
と思いながら、
車を病院正面口近くの小さいロータリーに車を回すと、
彼女はバス停近くのベンチに座っていた。
まだ、病院の一般外来が始まる時間まで時間がある。
こんな時間に本当にバスがあるのかも知らないのに、
適当なことを言ってしまったと思って、
車のウィンドウを下げて声を掛けてみた。
色々な機械に繋がれた彼女の祖母のベッドに案内して、
近くの看護師に声を掛けて、
「では…」と言ってみたけど、
彼女は祖母の方しか観てなかったから、
俺はそのまま、別の患者の対応に入った。
暫くすると、彼女は看護師と外に出てしまう。
そしてその後、別の患者が救急車で運び込まれてきて、
また慌ただしくなってしまった。
一息ついて、
廊下に出ると、
彼女がぼんやり、さっきと同じ救急外来用の待合室に座っているのが見えた。
こんな時間だと、公共の交通機関も動いてないだろうしなと思って、
また、ICUに戻った。
勤務時間も終わりが近づいて、
申し送りをして、部屋から出ると、
彼女はやっぱり同じ椅子に座っていた。
「あの…大丈夫ですか?
そろそろ、バスとか動いてるかも。
タクシーも呼べますよ?」
と声を掛けると、
ゆっくり俺のことを観て、
何かを言おうとしたみたいだったけど、
彼女は静かに泣いていたようで、
声が出なかった。
立ち上がって一礼すると、
ゆっくり通用口に向かう後ろ姿を観て、
少し俺もぼんやりしてしまった。
そして、慌てて更衣室に行って着替えると、
職員用のドアから出て、駐車場に向かう。
もう、居ないかな?
と思いながら、
車を病院正面口近くの小さいロータリーに車を回すと、
彼女はバス停近くのベンチに座っていた。
まだ、病院の一般外来が始まる時間まで時間がある。
こんな時間に本当にバスがあるのかも知らないのに、
適当なことを言ってしまったと思って、
車のウィンドウを下げて声を掛けてみた。