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言葉に出来ない
第3章 愛の中へ〜亮平
「突然、申し訳ありません…」と、挨拶しようとすると、
美由ちゃんが先に説明してくれる。
「お祖母様、連れて来れば良いのにって仰っていたから、
送っていただいたついでにお呼びしました」
「昨日からのデートのお相手ね?
先生でしたのね?
さ、どうぞこちらに?
お夕食は?」
「まだです。
夕食はご家族で召し上がる習慣だと伺ったのに、
昨日も外食に付き合わせてしまいましたので、
今日は夕食に間に合うようにお送りしました」と言うと、
「あら。
でしたら、召し上がっていってください。
たいしたものはありませんけど」と明るい声で笑う様子は、
美由ちゃんにそっくりだったから、
なんだかリラックスしてきてしまう。
「いや、でも…」
「良いじゃないですか。
あら、それともどなたか、待ってる方でもいらっしゃるの?」
「いえ、まさか。
一人暮らしですし」
「冗談です。
高木先生、真面目なのね?」と、
更に笑われてしまう。
「手を洗ってきますね?
亮平さんもどうぞこちらへ…」と言われて、
洗面所に連れて行かれた。
「うがいと手洗いしますよね?
あ、お手洗いをお使いになるなら、そちらです」と美由ちゃんに言われて、
「いや。
あのさ。
いきなり訪問して夕食ご馳走になるとか、
なんか、申し訳ないし、
きちんとご挨拶もしてないし」と言うと、
「取り敢えず、ご飯食べてからにしましょうね?
私、配膳を手伝って来ますから、
先程のドアからお部屋にどうぞ?」と、
そのままパタパタと美由ちゃんは消えてしまった。
大丈夫なのか、俺?
しっかりしろ!
と、鏡の中の自分に喝を入れて、深呼吸をしてから、
先程のドアを思い切って開けた。
美由ちゃんが先に説明してくれる。
「お祖母様、連れて来れば良いのにって仰っていたから、
送っていただいたついでにお呼びしました」
「昨日からのデートのお相手ね?
先生でしたのね?
さ、どうぞこちらに?
お夕食は?」
「まだです。
夕食はご家族で召し上がる習慣だと伺ったのに、
昨日も外食に付き合わせてしまいましたので、
今日は夕食に間に合うようにお送りしました」と言うと、
「あら。
でしたら、召し上がっていってください。
たいしたものはありませんけど」と明るい声で笑う様子は、
美由ちゃんにそっくりだったから、
なんだかリラックスしてきてしまう。
「いや、でも…」
「良いじゃないですか。
あら、それともどなたか、待ってる方でもいらっしゃるの?」
「いえ、まさか。
一人暮らしですし」
「冗談です。
高木先生、真面目なのね?」と、
更に笑われてしまう。
「手を洗ってきますね?
亮平さんもどうぞこちらへ…」と言われて、
洗面所に連れて行かれた。
「うがいと手洗いしますよね?
あ、お手洗いをお使いになるなら、そちらです」と美由ちゃんに言われて、
「いや。
あのさ。
いきなり訪問して夕食ご馳走になるとか、
なんか、申し訳ないし、
きちんとご挨拶もしてないし」と言うと、
「取り敢えず、ご飯食べてからにしましょうね?
私、配膳を手伝って来ますから、
先程のドアからお部屋にどうぞ?」と、
そのままパタパタと美由ちゃんは消えてしまった。
大丈夫なのか、俺?
しっかりしろ!
と、鏡の中の自分に喝を入れて、深呼吸をしてから、
先程のドアを思い切って開けた。