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言葉に出来ない
第3章 愛の中へ〜亮平
ドアの向こうは重厚な感じの客間のような部屋で、
誰も居なくて拍子抜けした。
更にその向こうから声が聴こえていたので、
声を頼りに進んでドアを開けてみると、
大きなダイニングテーブルがあって、
お祖母様がきちんと座っていた。
そして、美由ちゃんは美しいクリスタル製の花瓶に、
僕がプレゼントした薔薇のブーケを飾っている処だった。
「高木先生、センスが良いわね?
とても素敵なブーケだわ?」とお祖母様に言われて、
ハッとして、
手土産にと買ったチャヤの焼き菓子の箱を、
紙袋から出して、
「これ、お土産です」と渡した。
「あら。
懐かしいわね?
この子の父親がこちらに居た時は時々ドライブがてら行ってたけど、
最近は全然行ってないわね」
「でしたら、今度、ご一緒に…」と言うと、
「嫌よ」と言われてびっくりしてしまう。
「デートの邪魔なんて、
したくないもの。
ね?美由さん?」と言うと、
美由ちゃんが頬を紅くする。
そうだ!
いまだ!!
と思って、俺は思い切って言った。
「一目惚れしまして、
交際を申し込みました。
お互いに何も知らないからと言われましたが、
ゆっくり知り合っていけば良いと考えています。
大切にしますので、
交際をお認めください」と頭を下げた。
そしたら、明るい声で笑って、
「認めるも何も、
そんなの当人たちの気持ちの問題でしょう?
良い歳なんだから…。
あ、高木先生、おいくつなのかしら?」と訊かれて、
「7月の誕生日に、33になります」と答えた。
美由ちゃんが、
「偶然、お誕生日が一緒だったの」と言って、
俺を見てニッコリ微笑んでくれる。
「それこそ、良い歳なんだから、
自分達で考えて決めれば良いのよ。
さあ、食事にしましょうね?
あれこれ、高木先生のこと、
詮索しないとね?」と、
悪戯っぽい顔で笑って、
近くの席を勧められた。
美由ちゃんは俺の正面に座ると、
恥ずかしそうに笑ってくれた。
誰も居なくて拍子抜けした。
更にその向こうから声が聴こえていたので、
声を頼りに進んでドアを開けてみると、
大きなダイニングテーブルがあって、
お祖母様がきちんと座っていた。
そして、美由ちゃんは美しいクリスタル製の花瓶に、
僕がプレゼントした薔薇のブーケを飾っている処だった。
「高木先生、センスが良いわね?
とても素敵なブーケだわ?」とお祖母様に言われて、
ハッとして、
手土産にと買ったチャヤの焼き菓子の箱を、
紙袋から出して、
「これ、お土産です」と渡した。
「あら。
懐かしいわね?
この子の父親がこちらに居た時は時々ドライブがてら行ってたけど、
最近は全然行ってないわね」
「でしたら、今度、ご一緒に…」と言うと、
「嫌よ」と言われてびっくりしてしまう。
「デートの邪魔なんて、
したくないもの。
ね?美由さん?」と言うと、
美由ちゃんが頬を紅くする。
そうだ!
いまだ!!
と思って、俺は思い切って言った。
「一目惚れしまして、
交際を申し込みました。
お互いに何も知らないからと言われましたが、
ゆっくり知り合っていけば良いと考えています。
大切にしますので、
交際をお認めください」と頭を下げた。
そしたら、明るい声で笑って、
「認めるも何も、
そんなの当人たちの気持ちの問題でしょう?
良い歳なんだから…。
あ、高木先生、おいくつなのかしら?」と訊かれて、
「7月の誕生日に、33になります」と答えた。
美由ちゃんが、
「偶然、お誕生日が一緒だったの」と言って、
俺を見てニッコリ微笑んでくれる。
「それこそ、良い歳なんだから、
自分達で考えて決めれば良いのよ。
さあ、食事にしましょうね?
あれこれ、高木先生のこと、
詮索しないとね?」と、
悪戯っぽい顔で笑って、
近くの席を勧められた。
美由ちゃんは俺の正面に座ると、
恥ずかしそうに笑ってくれた。