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言葉に出来ない
第4章 愛を止めないで〜美由
その2年後に大好きな祖父が他界した。


あの事件のことを家族で話すことはなかったけど、
一度だけ、祖父とは話をした。


「あんなに優しかったのに、
どうしてあんなことをしたのかしら?」と呟いた私に、
祖父はとても穏やかな声でこんなことを言った。


あんなオトコでも、
確かに私のことを愛していたと思う。

でも、時々、オトコは衝動的な感情になるから。

大抵は、愛情とか常識とか理性で、
そういう感情は抑えられる。

なによりも好きな女性には嫌われたくないから、
嫌がることはしない。

でも、女性が物凄く弱っていたり、
高熱にうかされてたりしたら、
なんていうか…。

庇護欲なのか、少し乱暴かもしれないけど、
自分のモノにしたいような、
独占欲や性欲が昂まったりすることもあるかもしれないな。

でも、弱っていて、泣いて嫌がっているのに、
欲を満たす為に、
縛って、殴って、思い通りにしようとするのは、
愛情ではない。

なんて言い訳してもだ。

そういう性癖だったとしても、
それなら同じ性癖を持つ異性と、
欲を満たす為だけに、
そういう行為をすれば良い。

嫌がる女性に、無理矢理というのは、
犯罪だよ?

愛情ではない。

焦りもあったのかもしれない。
私や息子の後釜狙うヤツは、
たくさん居たし、
婚約を認めたばかりといっても、
他にもその座を狙うオトコは居たしな。

でも、同情の余地はないよ。
大切な姫様をこんなに傷つけて。




祖父が亡くなった後、
両親はずっと依頼があったけど保留していたアメリカの大学病院での仕事を引き受けて、移住した。

私も一緒にと何度も言っていたけど、
祖母を独りにしたくなかったし、
外に出るのはまだまだ怖くて、
そのまま、家に留まった。

少しずつ、カールと家の外に出るようにはなったけど、
誰かと付き合うのはとても怖くて、ずっと独りだった。
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