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言葉に出来ない
第4章 愛を止めないで〜美由
横浜の港が見下ろせる、
薔薇が美しい公園に連れて来てくれた亮平さんは、
少し眠たそうで、
疲れていないかと心配してしまう。


「美由ちゃんの声、心地良くて、
聴いてると眠たくなるんだよね?」と言いながら、
既に目がくっついてしまいそうで、
おかしくなってしまう。


「手、繋いでても良い?
ちょっとだけ、眠らせて?」と、
指先を絡めるように手を繋いで、
少し私の肩にもたれるように本当に眠ってしまう亮平さんを見てたら、
私まで眠たくなってきてしまって、
そっと亮平さんに、身体を預けるようにして目を閉じた。


周りの人の声も、鳥の啼き声も、
遠くから響く汽笛も、
遠ざかっていくように感じた。


ハッとして目を覚ますと、
亮平さんが優しい顔で私のことを観ていた。


「やだ、私…。
涎、垂れてません?」と言うと、

「本当だ!」と言って、
口元を指先で拭うので、
恥ずかしくなってしまう。


「嘘だよ。
そんなことないから!」と慌てて言う亮平さんと目が合って、
見つめ合ってしまうと、
ドクンっと心臓が、大きな音を立てた気がした。


亮平さんが背中に手を回して、
そっと撫でると身体を引き寄せて耳元で囁く。


「美由ちゃん、可愛い。
好き過ぎておかしくなりそう。
キス、したい」


反射的に身体を硬らせてしまったんだろう。


亮平さんは、そっと額にキスを落として、

「嫌がることはしないよ?
嫌われたら、俺、死んじゃうもん。
怖がらせることもしたくないから…」と髪を撫でてくれる。


「ごめんなさい」と消え入るような声で言うと、

「無理しなくて良いよ。
それより、明日の計画だね?」と笑ってくれる。


そして、元町まで戻って老舗のパン屋さんでパンを買って、
駐車場に戻った。


「お土産もパンになっちゃったね?
さ。
そろそろ帰ろうか?
夕食の時間、間に合うかな?」と車を出した。


その日はランチも遅かったからと、
立ち寄ることはしないで亮平さんは帰ってしまった。


私はパンを並べながら、
翌日のお弁当のラインナップを考えて、
ほんわか温かい気持ちになっていた。

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