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言葉に出来ない
第1章 突然の出会いは進展もなし〜亮平
レジの処で、

「駅まで送っていただくのにご馳走になるのは困ります。
私に出させてください」と真剣な顔で言われて、
思わず笑ってしまった。


「いや、それは嫌だよ。
歳下の女の子に奢られるのとかは、
男として不甲斐ないからね?
それにファミレスだよ?」と言って、
さっさとカードで支払ってしまった。


彼女は頬を膨らませて、

「私、女の子じゃありません。
ご馳走になるつもりじゃなかったのに!」と言うのを聞き流しながら車のドアを開けて、

「ほら。
どうぞ?」と助手席に座らせてから、
自分も車に乗り込む。



手を伸ばしてグローブボックスを開けて、
入れっ放しの名刺入れを取り出して、
改めて、名刺を渡そうとすると、
彼女は自分の名刺入れを取り出して優雅に俺の名刺を受け取って、

「高木亮平先生。
どの漢字なのかなって思ってたの」と言った。


俺は彼女の名刺を観ながら、
ナビに住所を入力して、

「近いし、駅までとそんなに変わらないから家まで送るよ?」と言った。



彼女は少し困った顔をしたけど、

「ありがとうございます」と言った。



「でもさ。
住所入りの名刺とか、
男に渡したら危ないよ?」と言うと、
ポカンとした顔で、

「だって、高木先生は、
お医者様でしょう?」と言った。


「いや、医者だってオトコだし、
危険だよ?」と重ねて言うと、

「社会的地位が高い方は、
ご自身の身分を脅かすようなリスキーなことはされないでしょう?
それに、私なんて…」と言って、
言葉を切ってしまった。


その言い方が少し引っ掛かったけど、
空気が重たくなった気がして、

「まあ、俺なんかもオッサンだから、
美由ちゃんにしたら眼中にないだろうしね?」と茶化した感じで言ってみると、

「ちゃん呼ばわりされるような年齢ではありません」と言われて、

「ごめん。
馴れ馴れしかったね?」と言って、
車のエンジンを掛けた。


そのまま、ナビの音声を聴きながら、
黙って車を走らせた。



10分ほどで、

「まもなく目的地です。
音声案内を停止します」とナビが告げた。
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