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言葉に出来ない
第6章 I LOVE YOU〜美由
新幹線の中では、
ずっと手を繋いでいた。
亮平さんは少し疲れているみたいで、
ウトウトしていたので、
私も静かに目を閉じていた。
名古屋駅で目を覚ました亮平さんは、
嬉しそうに、
「アイス食べたい」と言って、
車内販売でスジャータのアイスとコーヒーを2個ずつ買った。
「俺、新幹線出張の時は、
絶対、この組み合わせで食べるんだ。
名古屋で降りて、
美由ちゃんにぴよりん、食べさせたかったな」と言うので、
可笑しくて笑ってしまう。
猫舌なので、コーヒーが冷めるのを待ちながら、
カチカチのアイスが少し溶けるのを待って、
のんびり食べると、
とても美味しくて、驚いてしまう。
「俺、学会で京都に行く時も、
実家には寄らないんだ。
ばあちゃん、厳しくて意地悪で、
俺、いつも怒られてたし、
母さんもばあちゃんにメッチャ、いびられててさ。
父さんは忙しくて、見て見ぬふりだし、
兄貴も無口でさ。
でも、俺も母さんのこと、庇ったり出来なかったし、
横浜に逃げ出して来たみたいなもんだから。
だから、俺の結婚についても、
ばあちゃん、意地悪なこと、言うと思うよ?
でも、何言われても良いと思ってる。
京都には帰ること、ないだろうし、
俺、美由ちゃんさえ一緒に居てくれたら、
それで良いと思ってるから」
そう言って、亮平さんは私の手をギュッとしてくれた。
「でも、私は…。
亮平さんのご両親様もお兄様もお祖母様も仲良くさせていただきたいし、
会わないなんて、淋しいと思いますよ?
京都のお祖母様だって、
もしかしたら、意地悪って訳ではなかったのかもしれないし。
だって、そうなら、
お母様だって耐えられなくて、
横浜に戻ってらしたんじゃないですか?」
そう言ってみたけど、
亮平さんはそれについては、何も口にすることはなかった。
そして、名古屋を越えると京都は思いの外、近くて、
コーヒーとアイスを食べ終える頃に、
京都に到着した。
ずっと手を繋いでいた。
亮平さんは少し疲れているみたいで、
ウトウトしていたので、
私も静かに目を閉じていた。
名古屋駅で目を覚ました亮平さんは、
嬉しそうに、
「アイス食べたい」と言って、
車内販売でスジャータのアイスとコーヒーを2個ずつ買った。
「俺、新幹線出張の時は、
絶対、この組み合わせで食べるんだ。
名古屋で降りて、
美由ちゃんにぴよりん、食べさせたかったな」と言うので、
可笑しくて笑ってしまう。
猫舌なので、コーヒーが冷めるのを待ちながら、
カチカチのアイスが少し溶けるのを待って、
のんびり食べると、
とても美味しくて、驚いてしまう。
「俺、学会で京都に行く時も、
実家には寄らないんだ。
ばあちゃん、厳しくて意地悪で、
俺、いつも怒られてたし、
母さんもばあちゃんにメッチャ、いびられててさ。
父さんは忙しくて、見て見ぬふりだし、
兄貴も無口でさ。
でも、俺も母さんのこと、庇ったり出来なかったし、
横浜に逃げ出して来たみたいなもんだから。
だから、俺の結婚についても、
ばあちゃん、意地悪なこと、言うと思うよ?
でも、何言われても良いと思ってる。
京都には帰ること、ないだろうし、
俺、美由ちゃんさえ一緒に居てくれたら、
それで良いと思ってるから」
そう言って、亮平さんは私の手をギュッとしてくれた。
「でも、私は…。
亮平さんのご両親様もお兄様もお祖母様も仲良くさせていただきたいし、
会わないなんて、淋しいと思いますよ?
京都のお祖母様だって、
もしかしたら、意地悪って訳ではなかったのかもしれないし。
だって、そうなら、
お母様だって耐えられなくて、
横浜に戻ってらしたんじゃないですか?」
そう言ってみたけど、
亮平さんはそれについては、何も口にすることはなかった。
そして、名古屋を越えると京都は思いの外、近くて、
コーヒーとアイスを食べ終える頃に、
京都に到着した。