この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
唐草の微睡み
第3章 長い一日
「大丈夫だっ!!もう大丈夫だからっ!」
龍星は、きつく花凛の身体を抱き締めた。
「大丈夫…。大丈夫…。だから、泣くな…。」
耳元で龍星が優しく囁く。
随分長い間そうしていただろう。
「り…龍星…。ありがとう…。もう大丈夫…。」
そっと花凛は龍星の身体のから自分の身体を離した。
「じゃ、行くか。」
龍星は自分の羽織を花凛に着せた。
手を取り花凛の身体を起こすと、乗ってきた馬の方へ手を取って歩き出した。
「あっ…。あの…。龍星…。」
「どうした?」
優しい笑顔で振り向く。
「龍星…わ…私……私を殺してっ…!」
「なんで?」
驚くほど、龍星は冷静に答えた。
「だって…汚れたから…。」
「汚れてないよ。全然。だって、なにもされてないでしょ。」
龍星は笑顔で答えたが、その笑顔は少しひきつっていた。
「でも、違うっ!」
花凛は、声を荒げた。
「あんな大勢の前で…あんな…こ…と。私、汚いっ!」
「全然汚くないから!」
龍星はぎゅっと花凛を抱き締める。
「やめてっ!!」
ドンッと龍星を付き離して、顔を覆って泣き出してしまった。
「バカ!汚いんなら、洗えば良いんだよ。」
突然雷のような大声で龍星が怒鳴る。
こんな龍星は見たことがない。
「洗うってなんなのよっ?!意味わかんない!ってか、なんで龍星が怒鳴るのよっ!!」
感情が昂っているためか、花凛も怒鳴り返す。
龍星は花凛の腕を乱暴に掴むと、そのまま抱き上げて、湖の畔に向かってずんずんと歩いていく。
「は、放してよっ!何処に連れて行くのよ!」
「黙ってろっ!」
凄い剣幕で怒鳴られて、花凛はびっくりして口をつぐんだ。
湖の中に花凛を抱いたまま入っていく。
「俺が洗ってやる。」
「えっ?!そ、そんなこと…。してもらいたくないつ!!」
「お前はバカかっ!」
「バカ?!何で私が?!!」
「ちょっとは俺の気持ちも考えろ!俺が…俺が自分でしないと…。気がすまないんだ…。お前に死にたいなんて言って欲しくなかった…。そんなことをお前に言わせた。原因は…俺だ…。」
龍星は、きつく花凛の身体を抱き締めた。
「大丈夫…。大丈夫…。だから、泣くな…。」
耳元で龍星が優しく囁く。
随分長い間そうしていただろう。
「り…龍星…。ありがとう…。もう大丈夫…。」
そっと花凛は龍星の身体のから自分の身体を離した。
「じゃ、行くか。」
龍星は自分の羽織を花凛に着せた。
手を取り花凛の身体を起こすと、乗ってきた馬の方へ手を取って歩き出した。
「あっ…。あの…。龍星…。」
「どうした?」
優しい笑顔で振り向く。
「龍星…わ…私……私を殺してっ…!」
「なんで?」
驚くほど、龍星は冷静に答えた。
「だって…汚れたから…。」
「汚れてないよ。全然。だって、なにもされてないでしょ。」
龍星は笑顔で答えたが、その笑顔は少しひきつっていた。
「でも、違うっ!」
花凛は、声を荒げた。
「あんな大勢の前で…あんな…こ…と。私、汚いっ!」
「全然汚くないから!」
龍星はぎゅっと花凛を抱き締める。
「やめてっ!!」
ドンッと龍星を付き離して、顔を覆って泣き出してしまった。
「バカ!汚いんなら、洗えば良いんだよ。」
突然雷のような大声で龍星が怒鳴る。
こんな龍星は見たことがない。
「洗うってなんなのよっ?!意味わかんない!ってか、なんで龍星が怒鳴るのよっ!!」
感情が昂っているためか、花凛も怒鳴り返す。
龍星は花凛の腕を乱暴に掴むと、そのまま抱き上げて、湖の畔に向かってずんずんと歩いていく。
「は、放してよっ!何処に連れて行くのよ!」
「黙ってろっ!」
凄い剣幕で怒鳴られて、花凛はびっくりして口をつぐんだ。
湖の中に花凛を抱いたまま入っていく。
「俺が洗ってやる。」
「えっ?!そ、そんなこと…。してもらいたくないつ!!」
「お前はバカかっ!」
「バカ?!何で私が?!!」
「ちょっとは俺の気持ちも考えろ!俺が…俺が自分でしないと…。気がすまないんだ…。お前に死にたいなんて言って欲しくなかった…。そんなことをお前に言わせた。原因は…俺だ…。」