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唐草の微睡み
第1章 はじまりの日
ここは、そんな噂もほとんど耳に入ってこない宮廷の奥深く。

美しい花々に囲まれた小さな中庭があり、そこだけ宮廷の喧騒から置き忘れられたように、静かな時間が過ぎていた。

その中庭に面した小さな一室が花凛の部屋だった。

花凛の父は先の皇帝の弟で、花凛は元皇帝龍星の従妹にあたる。
花凛の父は15年前の大戦で皇帝と共に従軍し、戦死した。

そして、元々病弱だった母も父の後を追うように病で亡くなってしまった。

そのため、花凛は幼い頃に宮廷に引き取られ、龍星とは実の兄妹の様に育てられてきた。

しかし、龍星が先に成人してからは、お互い自由に振る舞うことも出来ず、いつしか会うこともなくなっていた。

宮廷には花凛と同年代の女の子は1人もいなかった。

幼い頃からほとんどの時間を宮廷の中で過ごしてきた花凛には、友人と呼べる存在もおらず、その中庭と小さな一室だけが、ここ数年、花凛の唯一の世界となっていた。
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