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唐草の微睡み
第6章 後宮入り
「えっ!だ、だめっ!!」
花凛は、寝台の上から飛び起きた。
「よし、やっと起きた。これでちゃんと話せる。ここには話しがあって来たんだ。」
「えっ?話し??」
「花凛の後宮入りの件だよ。ちょっと延びちゃったけど、花凛の後宮入りが明後日に決まったよ。花凛を連れ去った連中の件もちゃんと片付いてないから、今後宮に入るのは不安なんだけどね。でも、いつまでも正妃を置かないのも政治上良くないからさ。だから、1日も早く花凛には後宮に入ってもらわないとならないんだ。」
花凛は龍星の隣に並んで座り、頷きながら聞いていた。
後宮に入ることがいよいよ現実味を帯びてきて、妙に緊張してしまう。
「わ…分かった…」
最後にコクリと大きく頷いた。
「良かった!じゃ、今日と明日はゆっくり休んで、明後日に備るんだぞ。」
龍星はきゅっと花凛を抱き締めると、おでこに優しくキスをした。
「じゃ、俺行くね。」
「う…うん。」
背を向けた龍星を、
「龍星!!」
花凛が呼び止める。
「どうした?」
「龍星…ありがとう…」
「ん?」
「だから、ありがとうって。」
「何に対して?」
「色々よ。助けてくれたし…今日も来てくれたし…。」
「っはっはっはっ!何言ってんだよ。俺がお前を助けるのも当たり前だし、今日来たのだってお前が
大切なんだから当たり前だろ。」
恥ずかしいことをさらっと言う龍星に、花凛は赤面してしまう。
「…う゛…。でも…でも…嬉しかったの!ありがとう!」
「ふふっ!あぁ…どういたしまして。」
ちょっと笑って龍星は部屋を後にした。
花凛は、寝台の上から飛び起きた。
「よし、やっと起きた。これでちゃんと話せる。ここには話しがあって来たんだ。」
「えっ?話し??」
「花凛の後宮入りの件だよ。ちょっと延びちゃったけど、花凛の後宮入りが明後日に決まったよ。花凛を連れ去った連中の件もちゃんと片付いてないから、今後宮に入るのは不安なんだけどね。でも、いつまでも正妃を置かないのも政治上良くないからさ。だから、1日も早く花凛には後宮に入ってもらわないとならないんだ。」
花凛は龍星の隣に並んで座り、頷きながら聞いていた。
後宮に入ることがいよいよ現実味を帯びてきて、妙に緊張してしまう。
「わ…分かった…」
最後にコクリと大きく頷いた。
「良かった!じゃ、今日と明日はゆっくり休んで、明後日に備るんだぞ。」
龍星はきゅっと花凛を抱き締めると、おでこに優しくキスをした。
「じゃ、俺行くね。」
「う…うん。」
背を向けた龍星を、
「龍星!!」
花凛が呼び止める。
「どうした?」
「龍星…ありがとう…」
「ん?」
「だから、ありがとうって。」
「何に対して?」
「色々よ。助けてくれたし…今日も来てくれたし…。」
「っはっはっはっ!何言ってんだよ。俺がお前を助けるのも当たり前だし、今日来たのだってお前が
大切なんだから当たり前だろ。」
恥ずかしいことをさらっと言う龍星に、花凛は赤面してしまう。
「…う゛…。でも…でも…嬉しかったの!ありがとう!」
「ふふっ!あぁ…どういたしまして。」
ちょっと笑って龍星は部屋を後にした。