この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
唐草の微睡み
第6章 後宮入り
「斎真!痛いわ!強く引っ張りすぎよ!!」
節くれだった細い指のどこにこんな力があるのだろうか。
花凛はあまりの痛さに斎真の手を振りほどこうとしたが、びくともしない。

急に斎真が止まり、後ろを振り返る。
手を離してくれるのかと思ったら花凛の訴えは無視して、
「花凛様は、これからすぐに皇帝陛下に謁見していただきます。その後、花凛様の居室にご案内致します。これからのことは、その時にご説明申し上げます。では、参ります。」

「きゃ!」
ぐいっと引っ張られて、薄暗い廊下を奥へ奥へと進んで行く。

「花凛様。さぁ、こちらです。」
美しく金で装飾された大きな扉の前で二人は立ち止まった。
左右には真っ赤な鳳凰が描かれており、その周りを囲むように金で美しく雲の模様が描かれている。
門の前には朝服を来た男が二人立っている。

「花凛様…陛下にはくれぐれも失礼の無いように。あと、この扉が開いたら前を向いてはなりません。皇帝を直接見てはなりません。下を向いてまっすぐお進みください。」

「分かりましたね。」
斎真がそういうと、二人の男が重そうに扉を開ける。

ギィーギギー…

薄暗い廊下とはうって変わって、明るい日差しの差し込む大きな空間が広がっている。

「花凛様。さぁ。」
斎真に促されて、花凛は頭を下げて進み出た。


/80ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ