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唐草の微睡み
第9章 月夜の晩に
「バカもの!龍星様と呼びなさい。この国の皇帝陛下じゃろうが!」
「こ…皇帝陛下?!!!」
若い僧は腰を抜かしてしまった。
「こら!陛下を待たせるでない。早くお呼びしてこいっ!」
「はっ!はいいぃっ!!」
すっかり肝をつぶしてしまった若い僧は、慌てて2人のもとに走って行った。
「こ…皇帝…皇帝陛下っ!先ほどのご無礼…どうか、どうかお許しくださいっ!」
「こっ、こちらにどうぞ!」
若い僧は先ほどとは打って変わって、ひどく緊張している。
暗い廊下の奥に日観の部屋があった。
「こ…こちらですっ!」
花凛はなんだか可哀想になってきて、
「ありがとう。」
と声を掛けてやった。
「ひぃっ!もったいないお言葉っ!!」
若い僧は、花凛が何者かは知らなかったが、皇帝と一緒にいる女性ということで花凛も高貴な身分の女性と認識しているようだ。
(もっとも、花凛は皇帝の従妹であったし、14日後には皇帝の后として『皇后』と呼ばれることが決まっている女性なのだが…)
飛び上がるほど驚いて、恐縮してしまっている。
「こ…皇帝陛下?!!!」
若い僧は腰を抜かしてしまった。
「こら!陛下を待たせるでない。早くお呼びしてこいっ!」
「はっ!はいいぃっ!!」
すっかり肝をつぶしてしまった若い僧は、慌てて2人のもとに走って行った。
「こ…皇帝…皇帝陛下っ!先ほどのご無礼…どうか、どうかお許しくださいっ!」
「こっ、こちらにどうぞ!」
若い僧は先ほどとは打って変わって、ひどく緊張している。
暗い廊下の奥に日観の部屋があった。
「こ…こちらですっ!」
花凛はなんだか可哀想になってきて、
「ありがとう。」
と声を掛けてやった。
「ひぃっ!もったいないお言葉っ!!」
若い僧は、花凛が何者かは知らなかったが、皇帝と一緒にいる女性ということで花凛も高貴な身分の女性と認識しているようだ。
(もっとも、花凛は皇帝の従妹であったし、14日後には皇帝の后として『皇后』と呼ばれることが決まっている女性なのだが…)
飛び上がるほど驚いて、恐縮してしまっている。