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あの海の果てまでも
第4章 新月の恋人たち 〜新たなる運命の扉〜
「…もう…知りません」
さっきから暁は膨れっ面のまま、大紋からそっぽを向き、シーツを引き被ってしまった。
「ごめん。暁。
本当にごめん」
大紋はひたすらに謝る。
「…暁が可愛すぎて、我慢できなかった」
シーツごと強く抱きしめて謝る。
儚げな蓮の花な薫りがふわりと漂う。
シーツの中が焦れたように蠢く。
「…あんなに汚してしまって…どうするんですか?」
…分厚い硝子窓も、波斯絨毯も、二人の精ですっかり汚れてしまっている。
淫らで濃密な愛の交歓の代償だ。
「大丈夫。
僕が明日すべて掃除する」
「でも、ミセス・マクレガーは…」
「ミセスは明日休みだよ。
心配いらない」
暁がようやく安堵したかのように、ゆっくりと振り向いた。
シーツの隙間から、綺麗なアーモンド形の瞳が覗く。
「本当に?」
「うん。
僕が全部掃除する。洗濯もする。
…それからお詫びに美味しい朝食を作る。
許してくれる?」
上目遣いに窺うと、黒眼勝ちの美しい瞳が星のように瞬いた。
「…とびきり美味しいパンケーキとエッグベネディクトもお願いします」
「もちろん!
夜はサヴォイホテルに食べにゆこう。
あそこのロブスターは絶品だよ。
それから、アメリカン・バーで一杯やろう」
白くしなやかなほっそりとした腕が、大紋の首筋に絡められた。
「…許します」
可愛らしいキスとともに、詫びは受け入れられたのだ。
さっきから暁は膨れっ面のまま、大紋からそっぽを向き、シーツを引き被ってしまった。
「ごめん。暁。
本当にごめん」
大紋はひたすらに謝る。
「…暁が可愛すぎて、我慢できなかった」
シーツごと強く抱きしめて謝る。
儚げな蓮の花な薫りがふわりと漂う。
シーツの中が焦れたように蠢く。
「…あんなに汚してしまって…どうするんですか?」
…分厚い硝子窓も、波斯絨毯も、二人の精ですっかり汚れてしまっている。
淫らで濃密な愛の交歓の代償だ。
「大丈夫。
僕が明日すべて掃除する」
「でも、ミセス・マクレガーは…」
「ミセスは明日休みだよ。
心配いらない」
暁がようやく安堵したかのように、ゆっくりと振り向いた。
シーツの隙間から、綺麗なアーモンド形の瞳が覗く。
「本当に?」
「うん。
僕が全部掃除する。洗濯もする。
…それからお詫びに美味しい朝食を作る。
許してくれる?」
上目遣いに窺うと、黒眼勝ちの美しい瞳が星のように瞬いた。
「…とびきり美味しいパンケーキとエッグベネディクトもお願いします」
「もちろん!
夜はサヴォイホテルに食べにゆこう。
あそこのロブスターは絶品だよ。
それから、アメリカン・バーで一杯やろう」
白くしなやかなほっそりとした腕が、大紋の首筋に絡められた。
「…許します」
可愛らしいキスとともに、詫びは受け入れられたのだ。