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あの海の果てまでも
第2章 新月の恋人たち
気がつくと暁はリージェントパークの外れに来ていた。
この美しく広大な公園は、動植物園まであり、週末となると家族連れやカップルで賑わう有名で人気な場所であった。
けれど、今日は平日なので人影も疎らだ。
この先の通りはまだ大紋とも行ったことはない。
少し躊躇したのち、暁は思い切っていつもと違うコースを歩いてみようと決心した。
ちょっとした気晴らしがしたかったのだ。
大紋の言いつけを守り、遠くへ行かないのも余りに子どもじみているような気がした。
籠の鳥のような気持ちがするのも、不本意だった。
…大丈夫。
地図はあるし、いざとなればタクシーを拾えばいい。
ひんやりとした秋の風が頬を撫でる。
それは、まるで自由の象徴のように心地良かった。
暁は、上着のポケットに入れた手をぎゅっと握りしめる。
そうして、ちょっとした冒険家のような気持ちで、初めての通りを歩き出したのだ。
この美しく広大な公園は、動植物園まであり、週末となると家族連れやカップルで賑わう有名で人気な場所であった。
けれど、今日は平日なので人影も疎らだ。
この先の通りはまだ大紋とも行ったことはない。
少し躊躇したのち、暁は思い切っていつもと違うコースを歩いてみようと決心した。
ちょっとした気晴らしがしたかったのだ。
大紋の言いつけを守り、遠くへ行かないのも余りに子どもじみているような気がした。
籠の鳥のような気持ちがするのも、不本意だった。
…大丈夫。
地図はあるし、いざとなればタクシーを拾えばいい。
ひんやりとした秋の風が頬を撫でる。
それは、まるで自由の象徴のように心地良かった。
暁は、上着のポケットに入れた手をぎゅっと握りしめる。
そうして、ちょっとした冒険家のような気持ちで、初めての通りを歩き出したのだ。