この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あの海の果てまでも
第2章 新月の恋人たち
店内は意外なほどに広かった。
ひんやりとした空気に、前をしなやかに歩く朱の伽羅の薫りが床しく漂う。

内部は鰻の寝床のように細長い造りになっていて、左右の壁や棚には中国の骨董品や陶器が雑然と、けれどセンス良く飾られていた。

壁に飾られているのは雄大に…そして繊細に描かれた水墨画だ。
他にも、唐時代のものと思われる美人画や時代物と思しき鏡、唐三彩の花瓶、煌めく燭台などが所狭しと飾られていて、とてもただの茶房には見えなかった。

朱は暁を店の最奥にいざない、広い黒檀の卓に座らせた。
「どうぞ、お掛けください」
「ありがとうございます…」

…まるで、中国の謎めいた古美術店に迷い込んだみたいだ…。

思わず興味深げに店内を見渡す暁に、朱はにっこりと微笑んだ。

「ここは骨董店…アンティークショップでもあるのですよ」





/230ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ