この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あの海の果てまでも
第1章 運命の舟
…ふと、目覚めると大紋が腕枕をしながら、暁をじっと見つめていた。
眼が合い、不意に羞恥心が甦る。
「…やだ…いつから…?」
貌を背けようとして、そのまま顎を優しく捕らえられる。

「…ずっとだよ…」
柔らかくキスを与えられる。
再び温かく逞しい腕の中に抱き込まれ、暁は頑なに横を向いた。
「…見ないでください…。
…ひどい貌…してるから…」
…散々乱され、子どものように泣きじゃくってしまった。
きっと、眼が腫れているだろう。

大紋が小さく微笑む。
「どこが?
…世界一、美しいよ…。
暁はなんて綺麗なんだ…て、うっとりしていた」

…それから…

大紋は真顔で暁の白い手を恭しく取った。

「…また君が僕のものになったことが信じられなくて、眠りたくなかった…。
…夢なら醒めないで欲しいよ…」

白い手の甲に優しく口づける大紋を見て、涙が溢れる。
暁は形の良い口唇を震わせる。

幸せに酔っていては、ならないのだ。
口にしたくないことを、口にしなくてはならない。

…何より、辛い現実を…。

「…でも…こうしている間にも、絢子さんは…。
…どんなに哀しまれているか…」

…自分たちは、向き合わなくてはならないのだから。







/230ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ