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ヒトガタ
第4章 記憶の真実
そしてすべてを理解するのに対して時間はかからなかった。
あの日…
高橋くん!売人のアジトを探すから一緒に着いてきて
またかよ…おまえとコンビさせられて困ってんだよ。
おまえ行動派だからな。
あっちこっち引っ張り回されてるし。
そう言わないの!来なさい
へいへい、了解しました。
わたしは警官をしていた。
当時担当していたのは違法ドラックの密売人を探すことではない。
前の日にたまたまある情報を耳にしてし、あたっていた。
署には内緒だった。
ある学生を検挙したときに漏らしたのだった。
大学に薬が出回りだしたとの情報を。
怪しい場所はある程度特定できていた。
あなたは署に連絡してッ!
わたしはアジトを確認しに行ってみるから…
…あッ!ダメですよ。1人じゃ危ないですから
応援を呼んでからにしてください。
ダメですったら…ああッもう、しょうがないなぁ
高橋は少し離れた場所に隠してあったパトカーに向かい走り出した。
マキは気づかれないように近寄る。
高橋には場所までは知らせてなかった。
あの付近のアパートとか言ってたわね。
マキは背後から忍び寄る気配に気が付かなかった…
後頭部を殴られて気を失ってしまい、気がついたら部屋の中にいた。
手足の自由を奪われて椅子に縛られている。
逃げださないように、すでに衣服は着てなかった。
…ここは?
マキは後頭部を殴られて倒れた拍子に頭を地面にぶつけて
気がついたら、記憶を失っていた。
わたしは何故ここにいるのか?
そして、自分が誰なのかも分からなかった。
…そうだわ。
そうだったのね。
わたしは逃げ出したときに首を締められて…死んでしまった。
さっきまでの出来事はわたしの中のあの日の記憶…
記憶喪失の幽体だった…
なんてことなの…
わたしは幽霊なのね…
あの日の記憶を思い出しながら彷徨ってる
そして、今も…
さっき気がついたのは幽体のわたしの記憶が戻ったせいなのね。
それを考えただけで悲しくなってきた。
わたしは親不孝だ…
親よりも先に殉職してしまうなんて。
わたしは父親のように立派な警官になりたかった。
ただそれだけを励みに今日まで頑張ってきた。
父親に近づき、父親を追い越したかった。
わたしの父親は立派な警察官だった。
目の前の霊前で母が手を合わせて泣いていた。
お母さん…ごめん。ごめんね。
先に逝ってしまって。
道を間違えたのかな。
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